「 再入国許可証 = Reentry Permit(リエントリー・パーミット)」があれば、アメリカを1年以上離れても「米国の永住権 = グリーンカード」をキープすることができます。
実際の体験談をもとに申請の手順や注意点をまとめました。
私が実際に申請したタイムラインと最近義母がグリーンカードを取得しすぐに申請した時のタイムラインもご紹介します。
私:Notice of Actionの手紙 = 指紋採取免除の通知がくるまで1ヶ月10日。
義母:Notice of Actionの手紙がくるまで2週間半。指紋採取の日時は手紙が届いた7日後。
かかった費用は、ひとり$635。(申請費$630+書類の郵送代約$5)
不安な部分、分からないことはプロの弁護士さんに相談して下さい。
>>再入国許可証の申請書(Form I-131)の書き方はこちら
再入国許可証
再入国許可証とは?
英語では「Reentry Permit(リエントリー・パーミット)」
正式には「Form I-131 Application for Travel Document」のことです。
米国の永住権 = グリーンカード保持者は、1年間のうちに180日(6ヶ月)以上アメリカに居住することが条件のひとつです。
しかし、一身上の都合で1年以上アメリカに滞在できない方もいると思います。
この「再入国許可証」を取得することによって、1年以上2年未満アメリカ国外に滞在してもグリーンカードをキープすることができます。
一般的に初めての申請では2年間の許可が下ります。更新はできないので、延長が必要な場合また新たに申請しなければいけません。
2回目以降の申請では2年の許可が降りるか、1年に制限されるかはUSCISの判断によるようです。
許可が降りるまでどのくらい時間がかかる?
USCISのサイトからどのくらい時間がかかるのかチェックすることができます。→Check Case Processing Time
上記の写真はNebraska Service Center(ネブラスカ・サービスセンター)のプロセスタイムです。
2024年5月現在80%のケースが16ヶ月以内に完了しているということです。
え!16ヶ月もかかるの!?って感じですよね。16ヶ月って1年と4ヶ月です笑
みなさん16ヶ月も待っていられないと思うと思いますが、大丈夫です。
「再入国許可証」の受け取りを日本にある米大使館に指定できます。指紋採取が終わり次第日本に行き日本で待っていられるということです。
みなさんの体験談から申請から指紋採取まで平均で約3週間から1ヶ月半かかるようです。
私は申請してから実際に1ヶ月と10日後に「Nortice of Action」が届きました。
そこにBiometrics(指紋採取)免除の旨が書いてありました。
申請料はいくら?
以前は年齢によって値段が異なりましたが、年齢関係なく$630になりました。
14歳から79歳の方は以前は$660だったので、$30安くなりました!
私は3月中に書類を揃えていて$660と書いて4月1日に発送していました。
クレジットカードにチャージされた金額は$630だったので、4月1日以降の金額にしてくれたようです。
申請して却下されたとしても返金はされません。
申請時の注意点
- アメリカ国外に1年以上2年未満滞在する時、「再入国許可証」を取得するべき
- アメリカを出発する60日前に申請することが推奨されている
- アメリカ国内で申請しなければいけない
- 申請→指紋採取が終わるまで約3週間から1ヶ月半
- Biometrics(指紋採取)が免除になるのかはNotice of Actionが届くまでわからない
- Biometrics(指紋採取)が指定された日時・場所に必ず出向かなければいけない
再入国許可証なしで1年以上アメリカ国外に滞在したらどうなる?
出国前に再入国許可を申請せずにアメリカ国外に 1 年以上滞在した場合は、永住権を放棄したものとみなされる可能性があります。
このような場合、資格を放棄したかどうかを判断するために入国審査官に出頭するよう指示される場合があります。
このような状況に陥った場合は、帰国居住ビザについて米国領事館に問い合わせてください。
アメリカ国外から申請できる?
再入国許可証は、アメリカ国外から申請することはできません。
アメリカ国内に滞在中に申請しなければいけません。
アメリカを出発する60日前に申請することが推奨されています。
グリーンカード取得直後に諸事情によってすぐにアメリカに引っ越せない場合も、一度アメリカに入国し申請しなければいけないということです。
指定された日時の指紋採取にも必ず行かないといけないので、指紋採取が終わるまで約1ヶ月ほどアメリカに滞在するか、申請と指紋採取の日に合わせて2回渡米する方もいるようです。
アメリカ国内で申請し、許可待ち中にアメリカ国外に出れるの?
アメリカ国内で申請→指紋採取まで終われば、アメリカを出発しても大丈夫です。
「再入国許可証」の受け取りを日本にある米大使館に指定することができます。
指紋採取が終わり次第、日本に行き許可が下りるのを待っていられるということです。
アメリカ国外からBiometrics(指紋採取)を提出できるの?
指紋採取はアメリカ国外から提出することはできません。
必ずアメリカ国内にいて、指定された日にちに出向かなかればいけません。
指紋採取を提出する前にアメリカを長期で離れた場合、申請が拒否される可能性があります。
アメリカで申請し、Biometrics(指紋採取)の通知が来る前に国外に出れるの?
この質問はサイトには載っていません。私の疑問でした。
アメリカ国内で申請し、指紋採取の前にアメリカに戻ってくれば国外に出ても大丈夫です。
注意しなければいけないのは指紋採取が指定された日時には必ずアメリカにいて指定された場所に出向かなければいけません。
実際に向こうに書類が届いた翌週から10日ほど国外に旅行に行きましたが、問題ありませんでした。
申請がキャンセルされることはないようです。でもそのせいか指紋免除だったからか定かではありませんが、Notice of Actionの手紙が届くまで1ヶ月10日と時間がかかりました。
義母は申請中ずっとアメリカ国内に待機していて、Notice of Actionの手紙が届くまでたったの2週間半でした。
指紋採取の日時はいつになるか約7-10日前まで分かりません。
2020年以降、指紋採取が免除されるケースもあります。
実際に免除になりましたが、Notice of Actionの手紙が届くまでそれは分かりませんでした。
義母の指紋採取は免除されず、Notice of Actionの手紙が届いた7日後に指定されていました。
申請から約3-4週間後の旅行の予定は組まない方が良いと思います。
再入国許可証を申請する前にアメリカを出国しなければいけない場合は?
アメリカを1年未満離れる場合、再入国許可証を申請する必要はありません。
1年以上になる場合は、アメリカを出発する60日前に申請することが推奨されています。
再入国許可証申請の手順
大まかな申請の流れは次の通りです
- 必要書類を揃える
- 書類を郵送する
- 指紋採取
- 再入国許可証を受け取る
私の実際のタイムライン
- 4/1 書留で発送
- 4/5 到着
- 4/11-20 国外に旅行へ
- 5/3 クレジットカードの取引を確認
- 5/9 Nortice of Actionが届かないのでEメールで問い合わせ
- 5/10 Nortice of Actionが届く – 指紋採取免除 _____ここまで1ヶ月と10日
- 現在 許可・受け取り待ち
義母の実際のタイムライン
- 5/11 グリーンカード取得後アメリカに初入国
- 5/11 到着した日に書留で申請書を発送
- 5/17 クレジットカードの取引を確認
- 5/28 Nortice of Actionが届く
- 6/3 指紋採取 _____ここまで3週間と2日
- 現在 許可・受け取り待ち
①必要書類を揃える
最低限必要な書類は以下の通りです。
- Form I-131(PDF)
- Form I-551(グリーンカード)の表と裏のコピー
- パスポートのコピー
- 申請料 (小切手またはForm G-1450(PDF)- クレジットカードで支払いたい方)
※グリーンカードがまだ届いていない方は、テンポラリービザのページをコピーしてください。
Form I-131
印刷して黒いペンで記入するか、ダウンロードしてタイピングしてください。
最後の申請者の署名は直筆でなければいけません。
支払い方法
- 小切手
- アメリカのクレジットカードまたはデビットカード
小切手
- チェックまたは郵便為替は、アメリカ国内の銀行からアメリカの通貨で振り出されること。
- 支払い先は、「U.S Department of Homeland Security」。頭文字「USDHSやDHS」は使用しないで下さい。
- アメリカ国外にお住まいの場合は、最寄りの米国大使館または米国総領事館に支払い方法を問い合わせて下さい。
支払い先「U.S Department of Homeland Security」
アメリカの形式で年月日(月/日/西暦)、金額(数字と文字)
メモ欄には何の支払いか記入し署名してください。
アメリカのクレジットカードまたはデビットカード
アメリカのクレジットカードまたはアメリカの銀行から発行されたデビットカードでなければ支払いはできません。
- VISA
- Master Card
- American Express
- Discover
Form G-1450(PDF)に必要事項を記入し申請書類と一緒に郵送します。
最新のインストラクションをよく読んでください。
このフォームは〝申請書類の一番上に並べること〟と注意書きがあります。
私は、カバーレターの下、申請書類の一番上に並べました。
申請書が到着してから、約1ヶ月後にクレジットカードの取引を確認しました。
宛先
宛先は申請者の住んでいる州によって異なります。
I-131についての詳細ページの「Where to file」を開き→「Filing address for Foem I-131」のリンクをクリック→一番下にある「All other applicants (including re-entry permit applicants)」から確認して下さい。
USPSを利用するか、FedEx、UPS、他DHL deliveriesを利用するかでも宛先が違うので注意して下さい。
書留で送ると追跡できます。
Notice of Action
申請から1ヶ月と10日後にNotice of Actionの手紙が届きました。
義母には約2週間半で届きました。
USCISが申請書と申請料を受領し、「これから審査のプロセスが始まりますよ」という通知です。
届かない場合
1ヶ月経ってもNotice of Actionが届かない場合、Emailで問い合わせすることができます。
この場合「Receipt Number」はまだないので不要です。
名前、住所、いつどのフォームをどのLockboxに送ったのかも忘れずに記載してください。
1ヶ月と9日後にEmailで問い合わせをしたら、次の日に手紙が届きました。
申請料が決済された次の日に手紙が作成されており、それから5営業日で届きました。
お金が引き落とされたのが確認できたら1週間ほど待ってみてください。
Biometrics(指紋採取)
指紋採取はいつになるか約7-10日前まで分かりません。
必ず指定された日時・場所に行かなければいけません。
2020年以降、指紋採取が免除されるケースもあります。私は実際に免除になりました。
私は申請してから実際に1ヶ月と10日後に「Nortice of Action」が届き、そこに指紋採取免除の旨が書いてありました。
指紋採取免除 = 指紋採取完了ではありません。
これからUSCISが過去に提出された指紋を使いセキュリティチェックを行い、問題がなければ完了になります。
義母はグリーンカード取得直後で、指紋採取のお知らせが来ていました。
指紋採取の日時は手紙が届いてから7日後でした。
- Notice of Actionの手紙
- パスポート
指紋採取の予約をミスしてしまった場合、申請が却下される可能性があります。
予約の変更は正当な理由がない限り、変更できないようです。
- 必ず予約日時の前に予約変更を申し出ること
- 予約変更しなければいけない正当な理由があること
熱や咳など明らかに具合が悪い時は予約変更しなければいけません。
許可証の受け取りを滞在予定の国にある米大使館に指定すれば、指紋採取が免除または終わり次第アメリカを出発することができます。
申請状況の確認
こちらのリンクから→Case Status Onlineから確認することができます。
Notice of Actionに記載されている、「APPLICATION/PETITION/REQUEST NUMBER」を入力します。
再入国許可証を受け取る
私は、受け取りの場所を日本にある米国大使館に指定しました。
受け取り次第この項目を更新したいと思います。
再入国許可証まとめ
私:Notice of Actionの手紙 = 指紋採取免除の通知がくるまで1ヶ月10日。
義母:Notice of Actionの手紙がくるまで2週間半。指紋採取の日時は手紙が届いた7日後。
かかった費用は、ひとり$635。(申請費$630+書類の郵送代約$5)
グリーンカード保持者がアメリカを1年以上2年未満離れる場合は、アメリカを出国する前に再入国許可証を申請しましょう。
アメリカを出発する60日前に申請することが推奨されています。
他の申請に比べとてもシンプルな申請書なので簡単です。
注意点は、アメリカ国内から申請し指紋採取が指定された日時・場所に必ず行かなければいけないことです。
指紋採取が免除または終われば、国外に出発することができます。
国外で許可が下りるのを待ち、指定した米国大使館などで受け取ることができます。