「 再入国許可証 = Reentry Permit(リエントリー・パーミット)」があれば、アメリカを1年以上離れても「米国の永住権 = グリーンカード」をキープすることができます。
※この記事は2024年5月17日に投稿した記事ですが再入国許可証について進展があったので、2025年6月18日と7月1日に新情報を追加して更新しました。
※さらに義理母のパーミットにも進展があったので、2025年7月22日に再度更新しました。
実際の体験談をもとに申請の手順や注意点をまとめました。
アメリカ在住の私が実際に申請したタイムラインと、アメリカ国外に在住の義母が最近グリーンカードを取得しすぐに申請した時のタイムラインもご紹介します。
私:Notice of Actionの手紙と指紋採取免除の通知がくるまで1ヶ月10日。承認されるまで約13ヶ月。
義母:Notice of Actionの手紙がくるまで2週間半。指紋採取の日時は手紙が届いた7日後。承認されるまで約14ヶ月。
かかった費用は、ひとり$635。(申請費$630+書類の郵送代約$5)
再入国許可証
再入国許可証とは?
英語では「Reentry Permit(リエントリー・パーミット)」
正式には「Form I-131 Application for Travel Document」のことです。
米国の永住権 = グリーンカード保持者は、1年間のうちに180日(6ヶ月)以上アメリカに居住することが条件のひとつです。
しかし、一身上の都合で1年以上アメリカに滞在できない方もいると思います。
この「再入国許可証」を取得することによって、1年以上2年未満アメリカ国外に滞在してもグリーンカードをキープすることができます。
一般的に初めての申請では2年間の許可が下ります。更新はできないので、延長が必要な場合また新たに申請しなければいけません。
2回目以降の申請では2年の許可が降りるか、1年に制限されるかはUSCISの判断によるようです。
許可が降りるまでどのくらい時間がかかる?
USCISのサイトから今現在どのくらい時間がかかるのかチェックすることができます。→Check Case Processing Time

上記の写真はNebraska Service Center(ネブラスカ・サービスセンター)のプロセスタイムです。
2024年5月現在80%のケースが16ヶ月以内に完了しているということです。
え!16ヶ月もかかるの!?って感じですよね。16ヶ月って1年と4ヶ月です笑
みなさん16ヶ月も待っていられないと思うと思いますが、大丈夫です。
「再入国許可証」の受け取りを日本にある米大使館に指定できます。指紋採取が終わり次第日本に行き日本で待っていられるということです。
みなさんの体験談から申請から指紋採取まで平均で約3週間から1ヶ月半かかるようです。
私は申請してから実際に1ヶ月と10日後に「Nortice of Action」が届きました。
そこにBiometrics(指紋採取)免除の旨が記載してありました。
申請料はいくら?

以前は年齢によって値段が異なりましたが、年齢関係なく$630になりました。
14歳から79歳の方は以前は$660だったので、$30安くなりました!
私は3月中に書類を揃えていて$660と書いて4月1日に発送していました。

クレジットカードにチャージされた金額は$630だったので、4月1日以降の金額にしてくれたようです。
申請して却下されたとしても返金はされません。
申請時の注意点
- アメリカ国外に1年以上2年未満滞在する時、「再入国許可証」を取得するべき
- アメリカを出発する60日前に申請することが推奨されている
- アメリカ国内で申請しなければいけない
- 申請→指紋採取が終わるまで約3週間から1ヶ月半
- Biometrics(指紋採取)が免除になるのかはNotice of Actionが届くまでわからない
- Biometrics(指紋採取)が指定された日時・場所に必ず出向かなければいけない
再入国許可証なしで1年以上アメリカ国外に滞在したらどうなる?


出国前に再入国許可を申請せずにアメリカ国外に 1 年以上滞在した場合は、永住権を放棄したものとみなされる可能性があります。
このような場合、資格を放棄したかどうかを判断するために入国審査官に出頭するよう指示される場合があります。
このような状況に陥った場合は、帰国居住ビザについて米国領事館に問い合わせてください。
アメリカ国外から申請できる?

再入国許可証は、アメリカ国外から申請することはできません。
アメリカ国内に滞在中に申請しなければいけません。
アメリカを出発する60日前に申請することが推奨されています。
グリーンカード取得直後に諸事情によってすぐにアメリカに引っ越せない場合も、一度アメリカに入国し申請しなければいけないということです。
指定された日時の指紋採取にも必ず行かないといけないので、指紋採取が終わるまで約1ヶ月ほどアメリカに滞在するか、申請と指紋採取の日に合わせて2回渡米する方もいるようです。
アメリカ国内で申請し、許可待ち中にアメリカ国外に出れるの?

アメリカ国内で申請→指紋採取まで終われば、アメリカを出発しても大丈夫です。
「再入国許可証」の受け取りを日本にある米大使館に指定することができます。
指紋採取が終わり次第、日本に行き許可が下りるのを待っていられるということです。
アメリカ国外からBiometrics(指紋採取)を提出できるの?


指紋採取はアメリカ国外から提出することはできません。
必ずアメリカ国内にいて、指定された日にちに出向かなかればいけません。
指紋採取を提出する前にアメリカを長期で離れた場合、申請が拒否される可能性があります。
アメリカで申請し、Biometrics(指紋採取)の通知が来る前に国外に出れるの?
この質問はサイトには載っていません。私の疑問でした。
アメリカ国内で申請し、指紋採取の前にアメリカに戻ってくれば国外に出ても大丈夫です。
注意しなければいけないのは指紋採取が指定された日時には必ずアメリカにいて指定された場所に出向かなければいけません。
実際に向こうに書類が届いた翌週から10日ほど国外に旅行に行きましたが、問題ありませんでした。
申請がキャンセルされることはないようです。でもそのせいか指紋免除だったからか定かではありませんが、Notice of Actionの手紙が届くまで1ヶ月10日と時間がかかりました。
義母は申請中ずっとアメリカ国内に待機していて、Notice of Actionの手紙が届くまでたったの2週間半でした。
指紋採取の日時はいつになるか約7-10日前まで分かりません。
2020年以降、指紋採取が免除されるケースもあります。
実際に免除になりましたが、Notice of Actionの手紙が届くまでそれは分かりませんでした。
義母の指紋採取は免除されず、Notice of Actionの手紙が届いた7日後に指定されていました。
申請から約3-4週間後の旅行の予定は組まない方が良いと思います。
再入国許可証を申請する前にアメリカを出国しなければいけない場合は?

アメリカを1年未満離れる場合、再入国許可証を申請する必要はありません。
1年以上になる場合は、アメリカを出発する60日前に申請することが推奨されています。
再入国許可証申請の手順
- 必要書類を揃える
- 書類を郵送する
- Notice of Action(I-797C)が届く – 受理
- 指紋採取(Biometrics)
- Notice of Action(I-797)が届く – 承認
- 再入国許可証を受領する
実際のタイムライン
私(アメリカ在住時に申請)
- 2024/4/1 書留で発送
- 4/5 受理
- 4/11-20 国外に旅行へ
- 5/3 クレジットカードの取引を確認
- 5/9 I-797C Nortice of Actionが届かないのでEメールで問い合わせ
- 5/10 I-797C Nortice of Actionが届く – 受理&指紋採取免除 _____ここまで1ヶ月と10日
- 6/11 日本帰国
- 2025/4/26 アメリカに出戻り
- 5/8 I-797 Nortice of Actionが届く – 承認 _____ここまで約13ヶ月
- 6/30 代理人が再入国許可証を受領
義母(アメリカ国外に在住、アメリカ入国後すぐ申請)
- 2024/5/11 グリーンカード取得後にアメリカ初入国
- 5/11 到着した日に書留で申請書を発送
- 5/17 クレジットカードの取引を確認
- 5/28 Nortice of Actionが届く – 受理&指紋採取のお知らせ
- 6/3 指紋採取 _____ここまで3週間と2日
- 6/17 アメリカ国外に帰り、承認待ち
- 2025/7/14 I-797 Nortice of Actionが届く – 承認 _____ここまで約14ヶ月
①必要書類を揃える
最低限必要な書類は以下の通りです。
- Form I-131(PDF)
- Form I-551(グリーンカード)の表と裏のコピー
- パスポートのコピー
- 申請料 (小切手またはクレジットカードで支払いたい方はForm G-1450(PDF))
※グリーンカードがまだ届いていない方は、テンポラリービザのページをコピーしてください。
Form I-131
印刷して黒いペンで記入するか、ダウンロードしてタイピングしてください。
注意点は、最後の申請者の署名は直筆でなければいけません。

支払い方法
- 小切手
- アメリカのクレジットカードまたはデビットカード
小切手

- チェックまたは郵便為替は、アメリカ国内の銀行からアメリカの通貨で振り出されること。
- 支払い先は、「U.S Department of Homeland Security」。頭文字「USDHSやDHS」は使用しないで下さい。
- アメリカ国外にお住まいの場合は、最寄りの米国大使館または米国総領事館に支払い方法を問い合わせて下さい。

支払い先「U.S Department of Homeland Security」
アメリカの形式で年月日(月/日/西暦)、金額(数字と文字)
メモ欄には何の支払いか記入し署名してください。
アメリカのクレジットカードまたはデビットカード
アメリカのクレジットカードまたはアメリカの銀行から発行されたデビットカードでなければ支払いはできません。
- VISA
- Master Card
- American Express
- Discover
Form G-1450(PDF)に必要事項を記入し申請書類と一緒に郵送します。
最新のインストラクションをよく読んでください。
このフォームは〝申請書類の一番上に並べること〟と注意書きがあります。
私は、カバーレターの下、申請書類の一番上に並べました。
申請書が到着してから、約1ヶ月後にクレジットカードの取引を確認しました。
②書類を郵送する
宛先は申請者の住んでいる州によって異なります。
I-131についての詳細ページの「Where to file」を開き→「Filing address for Foem I-131」のリンクをクリック→一番下にある「All other applicants (including re-entry permit applicants)」から確認して下さい。

USPSを利用するか、FedEx、UPS、他DHL deliveriesを利用するかでも宛先が違うので注意して下さい。
書留で送ると追跡できます。
③Notice of Action(I-797C)が届く- 受理

申請から1ヶ月と10日後にNotice of Actionの手紙が届きました。
義母には約2週間半で届きました。
USCISが申請書と申請料を受領し、「これから審査のプロセスが始まりますよ」という通知です。
届かない場合

1ヶ月経ってもNotice of Actionが届かない場合、Emailで問い合わせすることができます。
この場合「Receipt Number」はまだないので不要です。
名前、住所、いつどのフォームをどのLockboxに送ったのかも忘れずに記載してください。
1ヶ月と9日後にEmailで問い合わせをしたら、次の日に手紙が届きました。
申請料が決済された次の日に手紙が作成されており、それから5営業日で届きました。
お金が引き落とされたのが確認できたら1週間ほど待ってみてください。
④指紋採取(Biometrics)
指紋採取についてはNotice of Action(I-797C)の手紙に記載されています。
必ず指定された日時・場所に行かなければいけません。
日にちはいつになるか約7-10日前まで分からないようです。
場所も申請書に記入した住所の近くに設定されるので注意してください。

2020年以降指紋採取が免除されるケースもあるようで、私は免除になりました。
指紋採取免除 = 指紋採取完了ではありません。
これからUSCISが過去に提出された指紋を使いセキュリティチェックを行い、問題がなければ完了になります。

義母はグリーンカード取得直後で、指紋採取のお知らせが来ていました。
日時は手紙が届いてから7日後でした。
- 指紋採取についてのNotice of Actionの手紙
- パスポート
指紋採取の予約に行けなかった場合、申請が却下される可能性があります。

予約の変更は正当な理由がない限り、変更できないようです。
- 必ず予約日時の前に予約変更を申し出ること
- 予約変更しなければいけない正当な理由があること
熱や咳など明らかに具合が悪い時は予約変更しなければいけません。
許可証の受け取りを滞在予定の国にある米大使館に指定すれば、指紋採取が免除または終わり次第アメリカを出発することができます。
申請状況の確認

こちらのリンクから→Case Status Onlineから確認することができます。
Notice of Actionの左上に記載されている、「APPLICATION/PETITION/REQUEST NUMBER」を入力します。
⑤Notice of Action(I-797)が届く – 承認(追記:2025/5/22)

2025年5月8日付けで承認された旨が記載された手紙がアメリカの親戚の家に届きました。
書類が受理されたのは2024年4月5日だったので、ここまでくるのに約13ヶ月かかりました。
承認された後、受け取り場所として指定した場所に発送されます。
そのため承認された日付から21日から30日以内に指定した場所に許可証を取りに行くように記載されています。
私たちは苦渋の決断の末、約1ヶ月前の4月末にアメリカに戻ってきました。そのため指定した日本にある米国大使館に取りに行くことができません。
結局無駄になってしまったのですが、2年有効だし大金を払ったので家族に代理人を頼んで取りに行ってもらうことにしました。
⑥再入国許可証を受領する
- 受け取り場所に届いているか確認する
- 予約を取る
- アカウント作成
- 持ち物と来館前の注意事項を確認
- 本人または代理人が受領
受け取り場所に届いているか確認する
まずは、指定した場所に許可証が届いているのかを確認します。
承認されてから約2−4週間後に指定した場所に届くようなので、承認された後少し待ってから確認してみてください。
ほとんどの方は、日本にある米国大使館を受け取り場所として指定していると思います。
その場合、在日米国大使館の「再入国許可証 – 受領状況確認ページ」で届いているのか確認することができます。

東京を指定した方は、下の方にリストがあるので自分の「Receipt Number / Application / Petition / Request Number (LIN+数字の組み合わせ)」があるか確認しましょう。ランダムに並んでいるので注意してください。
自分の番号を見つけたら届いているので、予約を取ります。
予約を取る
「再入国許可証 – 受領状況確認ページ」に予約の仕方も記載されています。
〝必要情報を書き添えのうえ、コールセンターへご連絡ください。〟と記載されています。
「連絡先情報」に進むと、いろんな選択肢があります。結論からいうと、カスタマーサービスに電話してもチャットしても必要情報を下記のアドレスにEメールで送ってくださいと言われるだけのようです。
米国ビザに関するお問い合わせ:support-japan@usvisascheduling.com
必要情報を入力し、Eメールしました。下記の必要情報を全て入力するとスムーズです。
必要情報
- グリーンカードに記載されている英語のフルネーム
- 最低3つの来館希望日(予約できる曜日が決まっているので確認してください)
- 申請者に連絡が取れる日本の電話番号
- Receipt Number/Application/Petition/Request Number(LIN+数字の組み合わせ)
- 申請場所/受領場所(例:東京 在日米国大使館)
- 代理人が行く場合は、代理人の英語のフルネーム
Eメールを送ると、自動返信が返ってきます。内容への返信は1-2営業日以内に来るようです。
アカウント作成
自動返信できたEメールに記載がある通り、アカウントがある方はログイン。
アカウントがない方はアカウントを作成します。
このアカウントで米国ビザの申請や問い合わせができるようです。


アカウントのHome画面の「Feedback/Requests(フィードバック/お問い合わせ)」に進むと、自分が送信した内容を見ることができます。Eメールでお知らせも来ますが、ここに返信が表示されます。
次の日に返信がきましたが、相手方の勘違い?読み間違えで?予約に進まずチャットで問い合わせてみました。
すぐに確認してくださり、何度かやり取りし予約に進むことができました。
持ち物と来館前の注意事項を確認
- 印刷した予約の手紙
- I-797C Notice of Action(手元に原本が無い場合、コピーでも可)
- パスポート
- グリーンカード(お持ちの方のみ)
家族が代理で受け取る場合は、上記の書類(すべてコピー)に加え下記の書類が必要です。
- 本人からの委任状
- 代理人の写真つき身分証明書
私は代理人に、東京の赤坂にある在日米国大使館に取りに行ってもらいました。
必要書類と委任状を準備し、それを代理人にEメールで送りました。
委任状はネットで見つけたテンプレートを編集して使いました。
それを全て印刷してもらい、代理人の写真つきの身分証明書を持って取りに行ってもらいます。
他に注意点は、在日米国大使館には「持ち込み可能なもの」と「持ち込みができないもの」があること。
行く前に必ず「ご来館前の注意事項」を確認しましょう。
代理人が受領

予約当日、代理人に必要な書類を持って赤坂にある在日米国大使館に行ってもらいました。
大使館の周りには警備員さんがたくさんいるようで、迷ったらすぐにどこに行けばいいか尋ねましょう。
予約してるか確認され、どこに行けばいいか案内されたようです。
日本語ができる方もいるので、英語ができなくても問題なかったようです。
持って行ってもらった必要書類はすべてコピーでした。窓口で実物のパスポートがないのか聞かれたそうです。
少し焦ったものの、そのあと書類確認され無事に代理で再入国許可証を受領してきてもらうことができました!
パスポートのような立派な許可証です。
有効期限は2年で、承認された日にちから2年でした。
2025年5月8日付けで承認され、期限は2027年5月7日まででした。
約15ヶ月かかったプロセスがようやく終了しました!
再入国許可証まとめ
私:指紋採取免除の通知がくるまで1ヶ月10日。承認されるまで約13ヶ月。
義母:指紋採取の通知がくるまで2週間半。指紋採取の日時は手紙が届いた7日後。承認されるまで約14ヶ月。
かかった費用は、ひとり$635。(申請費$630+書類の郵送代約$5)
グリーンカード保持者がアメリカを1年以上2年未満離れる場合は、アメリカを出国する前に再入国許可証を申請しましょう。
アメリカを出発する60日前に申請することが推奨されています。
他の申請に比べとてもシンプルな申請書なので簡単です。
注意点は、アメリカ国内から申請し指紋採取が指定された日時・場所に必ず行かなければいけないことです。
指紋採取が免除または終われば、国外に出発することができます。
国外で承認されるのを待ち、指定した米国大使館など受領することができます。
受領は家族に代理人を頼むこともできます。少しでも参考になれば嬉しいです。