アメリカへの入国が驚くほどスムーズになる「グローバルエントリー(Global Entry)」。
今までは米国市民と永住権保持者(グリーンカードホルダー)で条件を満たせば申請できましたが、
2023年7月から永住権を持たない日本人も申請可能になりました!(当時はプロモーションコードが必要でした)
そして2024年11月27日から日本はグローバルエントリーの公式パートナー国になりました!
2025年に入り、さらにアメリカの入国審査が厳しくなりました。
グローバルエントリーがあればアメリカの入国審査の長蛇の列に並ぶ必要がありません。
さらに、一部のクレジットカードを使えば実質無料で利用することができます!
この記事を読むと分かること
- グローバルエントリーとは
- 申請の条件
- 申請手数料
- 申請の仕方
- 使い方
- 実質無料でグローバルエントリーを取得する方法
- 更新の仕方
グローバルエントリーの取得を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
それではひとつずつ解説していきます。
※この記事は2023年7月に公開した記事ですが、追加情報を加え修正し2025年7月12日に再度公開しました。
グローバルエントリーとは?

グローバルエントリーとは、Trusted Traveler Program(トラステッド・トラベラー・プログラム=TTP)という米国税関・国境取締局による事前入国審査プログラムのひとつです。
事前に認証を得た危険度の低い利用者に対し、米国到着の際の入国審査の手続きを簡略化する為のものです。
申請の条件
- 米国市民
- 米国永住権保持者(グリーンカードホルダー)
- 承認されている22ヵ国の国民(14歳以上)
就労ビサや学生ビザでアメリカに住んでいる日本人、日本に住んでいる日本人でも申請できるようになりました!
頻繁にアメリカに旅行や出張がある人には、嬉しいプログラムです。
条件に当てはまっても、以下に当てはまる方は不適格とされ却下される可能性が高いです。
不適格の理由
- 申請に虚偽または、不完全な情報を提供する
- 何らかの刑事犯罪で有罪判決を受けた事がある
- 刑事告訴または、未払いの令状(飲酒運転を含む)がある
- 税関、入国管理、規制、法律に違反している
- 連邦、州、地方の法執行機関による進行中の捜査の対象
- 銃器の購入を拒否された事がある
- 移民規制法に基づいて米国への入国が認められていない
Q. 子供も申請が必要?
A. 米国市民と永住権保持者は年齢に関係なく、個々に申請する必要がある
米国市民として生まれた赤ちゃんや子供も個別に申請すればグローバルエントリーを利用できるということです。
18歳以下の場合、親または法定後見人の同意が必要です。
申請できる条件を確認したい方はこちらを参照してください。
A. 日本国民は14歳以上が申請可能
日本国民の申請方法はこちらを参照してください。
申請手数料
グローバルエントリー
$120 – 5年有効
2024年10月1日より、申請手数料が値上がりしました。詳しくはcbp.govでご確認下さい。
さらに親または法的保護者がすでにNEXUS、SENTRI、またはGlobal Entryのメンバーであるか、同時に申請した場合、18歳未満の申請者は申請料が免除されます。
自動的に付いてくる特典
下記のいずれかのプログラムを取得すると、TSA Pre✔︎が自動的に付いてきます!
- Global Entry(国際線を頻繁に利用する人向け)
- NEXUS(アメリカからカナダへ頻繁に移動する人向け)
- SENTRI(アメリカからカナダとメキシコへ頻繁に移動する人向け)
グローバルエントリーを取得すれば、自動的にTSA Pre✔︎(ティーエスエー・プリチェック)も付いてくるのです!
TSA Pre✔︎とは、保安検査が簡略化され保安検査場をスムーズに通過する事ができるプログラムです。

グローバルエントリー申請の仕方
申請は公式サイトのGlobal Entryの下部にある緑の[Get Started]ボタンから進んで行きます。
すぐに下記の注意点が表示されます。

訳:グローバルエントリープログラムは、毎年頻繁に国際旅行を行う旅行者向けに設計されています。
今後6か月以内に国際旅行の予定がない場合は、TSA PreCheck® プログラムへの申請をおすすめします。
現在のグローバルエントリー申請処理時間:
新規のグローバルエントリー申請者の場合、申請処理に90日以上かかることがあります。
米国への迅速な入国審査を受ける資格があるかを確認するために、完全なバックグラウンドチェック(身元調査)が行われます。
パスポート、運転免許証などの個人情報
住所、雇用、渡航歴は遡って過去5年分必要です。
クレジットカードまたは米国の銀行からの送金
支払いを終えると「Wait for conditional approval」になります。
数日して「Conditional approved」になったら面接に進みます。
問題なく面接が終わり承認されれば、写真と指紋を採取され後日郵送でカードが届きます。
却下されても申請手数料は返還されません。
永住権を持たない日本国民
永住権を持たない日本国民はプロモーションコードが必要です。
申請を始める前に、下記のE-mailアドレスに「グローバルエントリーのプロモーションコードが欲しい」とメールを送って下さい。(日本語ok)
TTPウェブサイトから申請しパスIDを取得後、30日以内に戸籍謄本(原本)を所定の住所に郵送しなければいけません。
アメリカ在住の方は、戸籍謄本を日本から取り寄せる必要があります。
詳しくは公式サイトでご確認下さい。
面接
面接の受け方はいずれか
- 最寄の面接会場を予約する
- アメリカ入国時に、入国審査で面接を受ける(予約不要)
現在、都市部の面接会場は特に予約が取れないようです。
アメリカ国外に旅行の予定がある方は、帰りにアメリカの入国審査で面接を受けた方が早いです。
- パスポート
- グリーンカードホルダーはグリーンカード
- 運転免許証またはI Dカード
- 住所に居住している事を証明する書類 – 公共料金の請求書、家の契約書など
私は7年前に取得しました。その頃も最寄の面接会場での予約が全く取れませんでした。
ロサンゼルスから2時間半運転して、メキシコとの国境付近にある比較的予約が取りやすかった面接会場に行ったのを覚えています。
ロサンゼルス空港の入国審査で面接を考えている方は、通常通り入国審査をし荷物を受け取った後の出口の手前に面接の場所があるので注意して下さい。
面接でよく聞かれること
1. 基本的な本人確認と滞在資格の確認
- 「今お持ちのパスポートを見せてください」
- 「グリーンカード(永住権)をお持ちですか?」
- 「いつグリーンカードを取得しましたか?」
2. 渡航履歴について
- 「過去5年間でどの国を訪れましたか?」
- 「海外旅行にはどれくらいの頻度で行っていますか?」
※TTP申請時に入力した渡航履歴と一致しているかを確認される場合があります。
3. 職業や居住地に関する確認
- 「現在の勤務先はどこですか?」
- 「どこに住んでいますか?」
4. 犯罪歴や法令違反歴の確認
- 「過去に逮捕歴はありますか?」
- 「交通違反や違法薬物の所持歴などはありますか?」
5. グローバルエントリーの利用目的
- 「なぜグローバルエントリーを申請したのですか?」
- 「出張が多いですか?それとも観光ですか?」
面接は英語で最終的な本人確認と適格性の確認のために行われるものです。
所要時間は10−15分と比較的短時間で終わります。
書類を見ながら、情報が一致しているか確認されます。
上記のようなシンプルな質問があるかもしれないので、想定しておくといいかもしれません。
5年毎の更新(体験談)
更新の方法
- 自動で更新される【私】
- アメリカの入国審査で再面接 – 予約不要【夫】
- 面接会場で再面接 – 要予約
- オンライン(zoom)で再面接 – 要予約
去年更新が近づいてきた頃、私には自動的に新しいカードが郵送で届きました。
夫には再面接の手紙が来ていました。いつもランダムチェックに引っかかる夫です。
再面接は、海外からアメリカに帰国した時についで入国審査で面接してもらう事ができます。
期限が切れる前にアメリカ国外に行き、アメリカに帰国する予定がある人は再面接の予約の必要なし!
隣で面接の様子を聞いていましたが、いつ頃にどの国に行ったかを詳しく聞かれていました。
ここ数年でも15ヵ国くらい行ってるので、思い出しながら答えていました。
無事合格。後日新しいカードが届きました。
条件を満たせば、オンライン(zoom)で再面接が受けられるようになったようです。
グローバルエントリーの使い方
使い方はとても簡単です。
アメリカ国内40ヶ所以上の主要な空港には3つのレーンがあります。
- 米国市民用
- 米国市民以外(観光、労働VISAなど)
- グローバルエントリー
アメリカ到着後、グローバルエントリーのレーンに行くとキオスクがあります。
前まではグリーンカードをスキャンしたりしなければいけませんでしたが、最新のキオスクは顔を画面に向けるだけで完了します。
スクリーンをタッチする必要もなく、完了後に出てきたレシートのような紙もなくなりました。
登録している顔写真や個人情報がAIで識別され身分証明されます。
名前を呼ばれたら前に進みます。
米国市民の夫は、そのまま通過して良いと言われるので通過して行きます。
米国永住権保持者の私はたまにグリーンカードを見せてと言われる時があるので、すぐ出せるように用意しておきます。
ほとんどの場合、グリーンカードの提示や質問もありません。
いつもほぼ人がいないので、待ち時間なしでスムーズに通過できます♪
クレジットカードの特典を利用する
クレジットカードには、グローバルエントリーの申請料をキャッシュバックしてくれる特典がついているものが多数あります。
カード名 | 年会費 | 特典内容 |
---|---|---|
Chase Sapphire Reserve | $795 | 4年に一回申請料最大$120まで |
American Express Platinum | $695 | 4年に一回申請料最大$120まで |
United Club Visa Infinite Card | $695 | 4年に一回申請料最大$120まで |
Capital One Venture X Rewards | $397 | 4年に一回申請料最大$120まで |
Citi AAdvantage Executive World Elite Mastercard | $595 | 4年に一回申請料最大$120まで |
The Hilton Honors American Express Aspire Card | $550 | 4年に一回申請料最大$120まで |
Bank of America Premium Rewards | $95 | 4年に一回申請料最大$100まで |
他にもたくさんあるので調べてみてください。
対象クレジットカードでGlobal Entry申請料を決済すると自動的にクレジットとして戻ってきます。
実質無料で利用できるということです。
申し込み者本人以外の名義でも補填対象となるカードも多く、家族の申請にも利用可能な場合もあります。
※各カードの年会費・特典内容は2025年7月時点での情報です。今後変更される可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。
グローバルエントリーまとめ
アメリカを頻繁に行き来する人は、検討する価値があるプログラムです!
アメリカ入国時にグローバルエントリーがあれば、入国審査の長蛇の列に並ぶ必要がありません。
グローバルエントリーを取得すると、自動的にTSA Pre✔︎が付いてきます。
TSA Pre✔︎を持っていると、旅行前の保安検査が簡略化されてとても便利です。
どちらも旅行前と旅行帰りに役立つ、大変ありがたいプログラムです!
クレジットカードの特典も最大限に活かして、お得に快適な旅行を楽しみましょう♪